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talk about #002 "SSTR" shun komiyama

9月8日
読了時間: 6分

独自のヴィジュアルを生み出すアーティストたちは、日常をどう見つめ、どんな言葉を持っているのか。

ie mgmtに所属するアーティストのパーソナリティやクリエイティブの源泉に迫るトーク連載「talk about」は、毎回テーマを掲げ、そのテーマについて深掘り、紐解いていきます。第2回目のテーマは小見山峻の大好きなバイクにまつわるトークです。



和田(以下W):talk about 第2回目は、金沢で開催されたイベント「SSTR」についてです。まず、このイベントについて教えてもらえますか?

小見山(以下K):バイクの参加型イベントっていうのかな。「SSTR」で「Sunset Sunrise Touring Rally(サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー)」ってタイトルで、毎年1回やってます。もともと海外でラリーレースをやっていた風間さんという人が日本で始めたイベントで、日の出以降に太平洋側の海岸をスタートして、日没までに石川県にある「千里浜なぎさドライブウェイ」のゴールを目指すんです。それがメインのルールで、あとは各所にチェックポイントでがあって、15ポイント以上貯めること。例えば、サービスエリアに寄ると1ポイント、道の駅に寄ると2ポイントとか。


W:じゃあ、色々と寄り道しながらゴールを目指すんですね。

K:参加者が各自で時間とか自分の体力を照らし合わせながらルートを設定するんです。今回一緒に参加しようっていう人がいたんで、「じゃあ、ちょっとやってみるか」と思って。僕らは湘南から出発したので、500キロ弱ぐらいの距離でした。

W:おお、結構長距離ですね。

K:そうですね。日本列島を横断していくんで。車では全然ありましたが、バイクでそれくらいの距離を(1日で)走るのは初でした。それこそ、2022年に札幌行った時*が、2週間かけて1500キロくらい。

*横浜から札幌までロードトリップし、のちに写真集『call, overhaul, and roll』にまとめられました。


W:その3分の1を1〜2日で走るという。

K:そうですね。往復1000キロくらい。なかには、九州から来ましたっていう長距離慣れてる人もいましたね。距離もそうだし、本当に行ったことない場所ばっかり走りました。あと、参加者はバイクにゼッケン番号のステッカーを貼るんですけど、この日はどのサービスエリアや道の駅寄っても絶対そのゼッケンつけた人たちがうじゃうじゃがいて、走ってる時も見つけて「あの人どっから来たのかな」とか考えながら走ってました。なんか、不思議な一体感もあって。走るだけじゃなく、そういう面白さもありましたね。

W:サービスエリアで一緒になったら、「どちらからですか?」と会話が始まりそうですね。

K:なりますなります。やっぱりゴールの地点はみんな一緒なんで。1週間くらいやってるイベントで、僕らが走ったのは一番混雑する土曜日だったから、合計で3000〜4000人ぐらいいたのかな。全体参加者では1万人以上だそうです。

W:そんなにたくさんの人がひとつの海岸を目指すわけですね。

K:ゴール地点の砂浜は、一面辿り着いたバイクだらけで、圧巻でしたね。なかなかあんな光景見られないなって。


W:そもそもなんですが、バイクって砂浜走れるんですね。

K:千里浜だけが唯一なんですよ。砂が0.2ミリとすごく細かいからしっかり踏み固められるんです。当日その湾岸の走れる範囲が発表されるんですけど、運悪いと波と風が強いから走行禁止になっちゃったり。僕らの時は、ちょっと風が強くて半分ぐらいしか走れなかったんですけど、それでも全長8キロあるので結構走れました。


W:小見山さん達も朝一で日の出と同時に出発したんですか?

K:日の出と同時にスタートしたかったんで、2時に起きて、3時に出発して、4時半くらいに平塚の海岸に着いて、日が出るのを待って、日が上ったら走り出してみたいな感じでした。結局、ゴールしたのが18時半とか。

W:じゃあ、休憩を挟んだとしても、12時間以上移動していたんですね。

K:そうですね。めっちゃ乗ってました。十何時間ぐらい乗ってたんじゃないですか。

W:おお、すごい。

K:でも、結構休んでる時間も多くて。ただ行くだけだったら高速道路で全然もっと早く着くんですけど、これがよくできていて。15ポイント集めようとすると1時間に1回ぐらい停まって休み休み行くことになって。バイクの性質上、無理するとやっぱ危ないんで。


W:15チェックポイントで印象だった場所などありますか?

K:うーん......チェックポイントじゃないんですけど、岐阜の飛騨から白川郷の近くから山をバーっと抜ける山越が岐阜と富山の間にあって。その山の中がすごく気持ちよかったですね。険しい山の中をずっと走って、気持ちよかったし、景色もめちゃくちゃ良くて。なかなか行けないけど、あの道はまた通りたいですね。

W:山の中をバイクで走るって、都内だとできないですもんね。

K:箱根とかその辺は結構身近だからよく行くんですけど、やっぱり地方が違うと木の種類も違ったり。その感じがすごい良かったです。あの道が一番良かった。



W:以前、札幌にバイクで到着した時、小見山さん本当にクタクタになってて、やっぱりバイクって疲れるんだなと思って。「SSTR」で到着した時はどんな状態だったんですか?

K:僕ら本当に運が良く、天気も良くて、ちょうど日本海側に太陽が沈んでいくのが見れました。あまりにも綺麗でテンション上がってたんで、全然もう疲れは感じてなかったんですけど、到着前のチェックポイントが一番やばかったですね。もう死にそうだし、ゴールしなくてもいっかくらいのテンションで(笑)。でもゴールの千里浜は本当に綺麗でしたね。その日の朝に太平洋で海から上ってくる太陽を見て、その日に日本海まで行ってそのまま沈む太陽を見るっていうのが、そうそうない経験で感動しましたね。しかも、そこを走れるという。本当に元気になりました。その後、金沢のホテルまで40分くらい走らなきゃいけなくて、それが一番きつかったですね(笑)。


W:また自宅まで帰るのもしんどそうですね。

K:そうですね。だから当日1泊金沢で宿泊して、長野にもビーナスラインってすごい綺麗な道があるんですけど、そこも行ってみたかったんで、次の日長野まで走って宿でぐっすり寝て、3日目にビーナスライン走って、そのまま家に帰ってくるみたいな。

W:バイク漬けの2泊3日!すごい体力。

K:そうですね。3日間で合計1000キロくらい走りました 。

W:もう一冊写真集ができるぐらいの距離ですね(笑)。

K:もちろん長距離走れる人たちからしたら全然屁でもない距離だったりもするのかもしれないですけど。



W:次、バイクで行きたいところはありますか?

K:やっぱり九州に行きたくて。本当にバイクの名道というか、走ってて気持ちいい道を調べるとやっぱり上位のほとんどが九州で。

W:2022年の時も、もともと九州に行く予定で天気が悪いから札幌になったんでしたよね。

K:そうですそうです。去年は福島の那須の方まで何泊かでツーリングをしたんですけど、年に1回は何泊かで遠出したいと思っていて。次は九州行けたらいいなって感じですね。

W:九州は温泉もたくさんあるし、ご飯も美味しいし、最高ですね。

K:そうですね。ちっちゃい頃は家族旅行で行ったことあるけど、まともに上陸したことがないんで九州は行きたいですね。あとは四国も車でぐるっと一周したことはあるんですけどバイクでも行ってみたいし、北海道も函館と札幌と小樽だけだったんで、がっつり全部周りたいですね。

W:いいですね。

K:荷物くくりつけてバイクで長い距離走ると本当に旅感があるというか。いま単純にスマホもあるし、便利に色々行けると思うんですけど、それでもやっぱりバイクで身一つで遠出するって、他で味わえない楽しさがありますね。



 
 
 

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